

お米がスタートする春。この時期の取り組みもそれぞれ、こだわりがあります。米プロメンバーはそれぞれ、長年各自のやり方を模索して、取り組んできています。特にポイントとなるケイ酸資材は下記の4種類です。資材についての詳細はトップページ最下段にあるバナーボタンからどうぞ。




岩島正卓
苗つくりは2月後半から、県内産の種籾をきつめの塩水選でしっかり選別をし、冷たい冷水でじっくり長い時間かけて浸種をし、種まきに備えます。(約1ヶ月程度) 播種は少なめの播種量で苗がのびのび育つよう薄まきで行います。
播種後は昔ながらの水苗代で、ゆっくりじっくり45日以上かけて育苗することにより、太くてがっちりした立派な苗に仕上がります。
移植密度も少し広めで受光体制がしっかり取れるようこころがけて田植えを行います。
みつわ農園 永田政和
堆肥を秋に反1~2t、けい酸カリプレミア34を秋に反40キロ。
代かき前にコシヒカリ化成を反に15~20キロ、農力アップを反に40~60キロ入れます。堆肥を入れての土づくりは時間がかかりますが、味度向上には欠かせない資材です。
㈱拳 伊藤喜明
ケイ酸資材はミツワけい酸エースを反に20キロ投入しています。
平瀬廣之
ミツワけい酸エース、ミネラル宝素などのケイ酸資材の投入(反に60キロ)については、コスト削減も考慮し、数種類の資材の投入など試行検討中です。投入時期は、全体量の7~8割は、春に全層施肥します。①生育期間中のロス分、②稲がケイ酸を多く吸収する時期は、幼穂形成期から出穂期であることを考慮して、その時期に肥料が効くよう中間施肥(追加ではなく、基肥総量を分割)およびケイ酸資材の少量散布を行っています。コスト削減も考え、いかに少ない施肥量で、粒はりのよい米粒が出来ないか試行中。
そして「いくまい水」を出芽苗、プールにする前に1回、プールにして中間時期に1回、約200倍をジョーロでかけます。
溝切りして干した後、幼穂形成期前に、水口から適当に1リットル/反を投入。
※量を入れたい思いもありますが、費用対効果を考えると、コストがかかりますので、どうしようか考え中です。 田んぼ1枚に、数千円以上かけて入れるなら、その半分以下の費用で、ケイ酸資材入れた方が、出来高・コストパフォーマンスに優れるかなと思っています。

野内文雄
美味しいお米とは、①光沢と粘りがある(もちもち)。②冷めても固くなりにくい。③程よい甘み(噛めば噛むほど甘味がある)。④芳醇な香り。が必要だと言われております。 その中でも特に「もちもち感」を引き出すため、タンパク質をコントロールする必要があり我が家では“窒素”を含まないケイ酸資材の土壌改良剤「農力アップ」「ミツワけい酸エース」を使用しています。刈り取りは稲穂が金色に染まり綺麗に見える時期を狙って行うこともコツだと思います。
農業組合法人かみはら山水農園 河原一馬
田起こしと同時に農力アップを反あたり100kg投入します。
農力アップを使用することで倒伏、高温障害の軽減を図っています。また味度を重視しているので刈取り時期を出来るだけ遅くします。移植時期~稲刈り時期の工程全体を遅くすることで胴割れの軽減になっていると思われます。
種子は農協で購入しています。温湯消毒をしてから芽だしします。籾撒きは通常催芽籾220gのところを320gにして密植で撒いています。田植えは50株で植えます
㈱和仁農園 平田昌英
土壌検査結果を基にケイ素や鉄分等におもきを置いた土壌改良材「ミツワケイ酸エース」を必要量使用し、稲が健全に育成出来る様に心掛けています。
平塚由富
ミネラル宝素を反に40キロ投入して食味を向上させてます。
森本久雄
基肥に化成肥料(反に28キロ)を使用し肥切れをコントロールしやすくしていた時期のお米は、食味値を90以上にすることができましたが、味度値が上がらず、味に変化も出ず、国際コンクールでは特別優秀賞どまりが続きました。2018年より有機資材(アグレット674)を反に40キロ投入し味度向上の足掛かりとしました。
ここ数年は5月28日以降の田植えとし、出穂は盆以降、登熟は夜温が低くなる時期に合わせています。光合成効率を高めるために坪40株の疎植にしています。
ケイ酸資材はミツワけい酸エースを反に100キロ投入します。農力アップも比較のために隣の圃場へ反に100キロ投入します。
メンバーの傾向として
ケイ酸資材、基肥の窒素軽減、いくまい水について
メンバーの使用状況は、ミツワけい酸エース10名、農力アップ5名、ミネラル宝素6名。(併用もあり)
反に20キロから100キロの範囲で投入しています。期待できる効果としては、倒伏防止、光合成受光率向上によるタンパク含有量比率軽減、食味向上につながると考えています。
良食味の条件としてたんぱく質を低く抑えることが重要です。窒素成分肥料を少なく投与すれば実現(いわゆる痩せ米)できますが、良質の澱粉を緻密に多く重ねることでさらに美味しさの次元がアップします。いくまい水(自然植物活力剤)の使用も相乗効果を高めているようです。
遅い田植え時期、疎植による太陽光受光量の向上、基肥の窒素軽減、中干、植物活力剤、走水、刈り取り適期の見極め、やさしい機械乾燥・・・。生産の各条件をクリアしながら資材をうまく利用して「良食味米」に仕上げています。